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写録造

JBL CONTROL 12SR レストア

CONTROL 12SRは手に入れたいスピーカーのひとつで、先日ある方から譲り受ける事になった。
室内での使用とのことであったが、見てのとおりで美品とは程遠く、まともに鳴るとも思えないような有様だったが、持ち帰りオーディオ機器に接続すれば、元気の良い鳴りっぷりで、結果あまり手を入れなくても良かった。
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JBL CONTROL 12SR レストア_c0212458_16392616.jpgまず、30cmコーン型ウーファーからの取り外しだが、取り付けネジがトルクスタイプ、それも10番と小さくガッチリ噛み込んでいる。

舐めないかとヒヤヒヤものでなんとか取り外し内部を見てみればグラスウールが劣化いていた。

その他、ホーン・ネットワーク・アッテネーター・端子等々を取り外し、エンクロージャのみのただの箱にした。

そして洗剤と高圧洗浄機を用いクリーニング、水洗いできるのは樹脂製の長所であり、長年の垢を取り除けた。

だが、洗浄したとは言え、染みのようなものは取り除けず、乾燥後に全塗装することにした。


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オリジナル色はやや青みがかったダークグレーであるが、今回はこれをPA用に使用予定なので黒つや消を選んだ。

と言うのは、昨今小規模ライブ音響の依頼が入ってくるようになり、現在YAMAHA STAGEPASを使っているが、少し会場が広くなると音が飛ばないのでもう少し大きなスピーカーを物色中であった。

さて各部品の状態だが、ネットワークのパーツ類は数値チェックと目視では異常はなく、清掃とハンダの取り替え。

アッテネーターはガリが出ていたので、分解洗浄。
スピーカーユニットはダンパーエッジ、振動板等の異常はなく清掃のみ。

同じユニット構成の4425はウレタンエッジなので過去2回貼替たが、このエッジは、耐久性重視のギャザードなので、現状のままで使えそう。

4425もそうだが、配線ケーブルはどれも極細!以前に太いものに交換するが、反して音が悪くなり元に戻した経緯があるので、今回は剥き直しするのみとした。

ホーンとドライバーは分離して、ホーンは塗装、ドライバーは点検清掃を行った。

劣化グラスウールは撤去して、代わりにフェルトを採用。自身はこちらの音色の方を好む。

ホーン・ウーファー両方のガスケットは劣化のため自作品と交換。

オリジナルの接続端子はホーンとキャノンと剥き線用端子だが、キャノン部分をスピコン用に変更している。

手持ちのSTAGEPASもパワーアンプも全てスピコンを増設している。
設営作業効率が全く違うしライン用のシールド線との混同も防げる。

各部材を元通りにエンクロージャーに組み込み仕上げだが、全面ネット(パンチング)部分をオリジナルから加工している。

JBLといえば大口径ウーファーとホーンとの組み合わせ。
勝手な思い込みだが、これこそがJBLだ!と思っているが、ネットを取り付けるとそのホーンが隠れる。

オーディオ用途なら外したままで良いのだが、移動や不特定多数のいる環境での設置では、保護のため必要不可欠。

そこで実用的でありルックスも良くと、カヴァー部分をウーファー部分のみとしてホーンの部分は切り取り、見える様にした。

加工処理は純正に匹敵、ルックスは純正以上と自負している。

リスニング印象は“SR”(Sound Reinforcement)の名前どおり、強力な鳴りっぷりで、実践導入が楽しみである。



※資料
 方式 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・セッティングフリー型
 ユニット 低域用:30cmコーン型
 高域用:ホーン型(2416H+2371A)
 周波数帯域 50Hz~16.5kHz
 クロスオーバー周波数 2kHz
 インピーダンス 8Ω
 出力音圧レベル 97dB/2.83V/m
 許容入力 800W(MAX)
 200W(RMS)
 外形寸法 幅432×高さ610×奥行300mm
 重量 20kg
 ¥336,000(1989年発売)

JBL公式資料


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※お願い
上記書き込みは改造方法を明記したもので推奨したものではありません。 改造を行う事によって機器の不具合や破損や事故、また保障が受けられなくなる恐れがあります、行われる場合はご自身の責任判断で行いください。
# by studio-fe | 2016-05-22 17:04 | 自作&機材

今年最後の撮影2件

2015年も押し迫った23日と28日が本年の撮影納め。
23日はドレミ音楽教室のクリスマス発表会。子供と大人に別れた二部構成でシェラトン都ホテル大阪で昼から夜までの長丁場。
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カメラアングルはほぼ固定なので、4Kカム2台を編集段階でのトリミングで、あたかも6マルチカム撮影仕様に仕上げた。
現場ではほとんどフレミングを行わないので撮影自体は楽々で、編集段階でもあらかじめ4K素材からトリミングした2クリップ×2+元素材×2をマルチ編集する。
これからはアングル固定の発表会撮影などは、これに限る!が、収録ミスすれば一気に3カム分失われるリスクもある。

そして28日は大阪音大"田中由也門下生”の発表会を、ミレニアムホールでの収録。
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もう4回目なので設営に関しての問題点は全く無く、新たに製作した「X70外部出力機能」を始めて試してみた。
広角域で液晶画面撮影のモニター出力なので若干の収差が出るが、現場での操作は惑うことも無く進行でき、後日編集段階での4Kトリミングを頭に入れながらのフレーム操作であった。

今回は、2Kのオペレートカムと4Kのリモートオペレートカム、それに4Kの固定1台と2Kの固定3台の合計6カム収録で、吊マイクから96kHz/24bitでZoomH6での録音。前回自作のパラボックスも使用している。

さて、新年早々2案件の編集に取り掛かることになるだろう、4Kマルチカム編集対応の新PCの本領発揮である。


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# by studio-fe | 2016-03-05 12:23 | 舞台裏

Hook 100 Moments サウンドメッセ2015

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11月15日に大阪南港ATCホールで催された第6回サウンドメッセ。そこに福原さん率いるHook 100 Moments の撮影へ出陣。
ATCへはHBBの撮影以来で、今回は主催者さんから、関係者パス・専用駐車場・事前セッティング等々便宜を頂き、時間的にも余裕をもって望むことが出来た。
撮影後はちゃっかりサウントメッセを楽しませて頂いた、パスがあったので無料で^^;
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100人のウクレレアンサンブルだが、人数は定かでないが100人以上で淡路島からも大勢来られていた。
もちろんHookの演奏もあったが、今回は諸般の事情でゲスト出演の鈴木智貴さんのソロ演奏をYouTubeへアップしている。



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# by studio-fe | 2016-03-05 11:12 | 舞台裏

自作4Kビデオ対応編集PC

4K収録素材を扱うと、今のパソコン環境では、不都合な部分が多々出てきた。
4Kタイムライン1本であれば難なく走るので、普通に編集するには問題ないのだが、マルチカム編集だとそうはいかない。
マルチカムモードでは、4K1本と2Kが2本でなんとか再生できるぐらいで、これとてレイアウター、カラコレ、エフェクト等を加えるとスムーズに走らなくなってしまう。

マルチカムで撮影してそれを編集する場合、EDIUS Pro7のマルチカム編集機能を知ってしまうと、以前のEDIUS Neo3で行なっていた、切り貼り編集にはもう戻れない。

自作4Kビデオ対応編集PC_c0212458_18393266.jpg前回の新調から4年以上経過していることと、毎年恒例の「ウクレレナウ」の撮影が今年は無く、次の撮影予定まで約2ヶ月間は、編集が入って無いのでこの期間を有効に使うことにした。

「メール&ウエッブ用PC」⇒「編集用PC」⇒「新PC」へと世代交代させるので、まずは「編集用PC」の余分なパーツを除いていく作業をする。

Cドライブ用に1TBのHDDを残して、3台のHDDとSSD、それとSATAカード、BDドライブ2台とオーディオボードを取り外した。
この際なので、OSのクリーンインストールも行なっている。

これで、HDD1TB1台とDVDドライブそれとSDカードリーダのシンプル構成のWindous7マシンが出来上がった。

そしてここに、「メール&ウエッブ用PC」のデータを移動させるのだが、自身の使いやすい環境に年月をかけて構成していたため、同じ環境に待っていくのは一苦労である。

正常に動作及びカスタマイズ環境が良好なのを確かめ「メール&ウエッブ用PC」を引退させ、新PCの構成を始める。


CPUはインテル、これは他の選択は考えなかったが、では何にするか?処理スピードからだとi7だが、ビデオ編集用にはコア数が多いほうが断然有利である。
5820Kと5930Kが6コア、5960Kが8コアなので選ぶとすればこのあたりからだが、5960Kはまず除外。これだけでハイエンドマシンが組める価格なのだ。
5820Kと5930Kだが、処理スピードは5930Kが若干早い程度でさほど変わらない。違いはレーン数で40レーンか28レーンの違い。グラボ2枚刺しでは32レーン使ってしまうので5930Kが有利だが、求める環境では1枚刺しで十分。

選んだIntel Core i7-5820KはLGA2011 v3なのでこれに合うマザーはX99であり、各社から発売されているが、現状売れ筋のハイエンドCPUはi7 6700Kであるため在庫が無い店が多かった。
その中から、ASUSのX99-Aを選択。他にX99-PRO、X99-DELUXEがあったが 、主な違いは無線LANとマルチGPU対応で、5820KにはX99-Aがベストマッチであろう。
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メモリはDDR4になり、低価格のDDR3を使いたいのだが、刺さらないのでしょうがない。
32GBと64GBと迷ったが、そうそうコストもかけれないので32GBを選択。
後々増設するつもりだが、残りスロットがまだ倍あるので、増設時も今回のメモリは無駄にはならないだろう。

グラボはELSA GeForce GTX 970 S.A.C 4GBを選択、ハイエンドながら低消費電力・静音仕様で、4Kディスプレイにも対応する。

ケースだが、マザーがATX、HDDは作業用HDDにRAID10を組むためそれに4台と、保存用HDDにはRAID1を組むのでもう2台と、予備HDDに1台。あとシステム用とライディング用にSSDが2台。
5インチベイでは、BDドライブが3台とHDDリムーバブルが1台。
これだけのベイ数があり静音タイプでシンプルデザインが希望なので、今回はケース選びが最難関であった。

あちらを立てればこちらが立たずで、最終的に選んだのがFractal Design Define XL R2 Black
デザイン、静音、拡張性とすべて満足なのだが、不満が1箇所ありPLランプが1個のみである点。電源用にあるのだが、HDDアクセスランプが無い。
無くとも問題い無いのだろうか?フリーズしたように見える場面ではどうだろう?本当にフリーズしているのか、アクセス最中なのかがSSDでは音がしないのでわからない。

やはり必要だろうと、無いものは作ってしまえ!精神で増設することにした。
では、何処につけるか?フロント付近に穴を開けLEDの頭を出してやれば即解決なのだが、微細とはいえオリジナルデザインは崩したくない。
もしかすればこのケースの設計者は、デザイン上無粋なLEDをあえて付けなかったかも知れない(考えすぎか?)
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自作4Kビデオ対応編集PC_c0212458_18475389.jpgそこで特徴のある電源スイッチ兼電源ランプ部分にHDDアクセスランプを融合させることにした。裏側からアクリル素材を削り取り、そこにLEDをホットボンドで接着している。

赤色のLEDを仕込んだのだが、常時ブルーのLEDが付いているので色的にはピンクがかった色彩になった。白色LEDでも良かったかもしれない。

もちろんこれのケース配線は無いので、機能させるにはマザーまで配線してやり、接続しなければならない。

ファンは14cmが3台ケースに付属してあり、1台増設の4台体制。フロント2台吸気でトップ2台排気であり、いずれも静音仕様。
CPUクーラーはENERMAX ETS-T40Fit-T。リテール品とは大違いで、CPU駆動率100%×6コアでも60℃ぐらい、それに静かだ。
今回も背面排気ではなくトップ排気なので通常とは違う角度に取り付けてあり、通常の背面排気部分には蓋をしている。
設置位置の関係で、PCと背面壁との距離が取れないための策であり、カスタマイズできる自作の最大の利点でもある。

電源はオウルテックSeasonic X Series 850Wで、余裕の容量であろう。これも静音仕様で高負担時ぐらいしかファン音は聞こえない。

さて、実際のEDIUS7Proでの編集では、4K素材4本がマルチモードで走らせれた(フィルターOFF)。GPUトランジッションを多用しても問題なく、以前とのストレス度合いは全くの別物!
ただ、エンコードについてはQSVが使えないのでCPUパワーに頼らざるを得ない、たとえば素材2時間のH264エンコードでは4時間ほどかかってしまう。(MP2エンコードでは30分)

EDIUSプラグインのTMPGEncのX264エンコーダーを使えば2時間ほどだが、 Disk Burnerとはリンクしていないのでディスクに焼く場合は、スマレンが出来るオーサリングソフトが別途必要になる。

以前では、QSVを使えば1時間ほどで出来たので、この部分は劣化した。まぁ、ほっとけばいいので、さほど負担にはならないが、早いに越したことは無い。

QSV導入でお蔵入りになったFIRECODER BLUを復活させようと、もっか思案中である。これが有効になればQSV並みの処理スピードが実現できると思う。

βマックスでビデオデッキ2台でのリニア編集時代は、トランジッションやアフレコBGM、スーパーインポーズなどなど、超高価な編集設備で無いと満足なクオリティーに出来ないことがPCでやれる時代になってきた。この時期導入したのがPentiumⅡ

その後8mmビデオからミニDVカセットになり素材がアナログからデジタルへ。初めての自作機はPentium4搭載。

そしてHDVのハイビジョン処理のためマザーとCPUをCore2に交換。素材がテープからメディアに移行してコーディックがAVCHDになり処理が仕切れないのでクアッドCore導入が前回。

今回はマルチカム編集で、その素材が4Kとなり、パワーアップのため6コア12スレッドCPUの導入。
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もうそろそろ打ち止めしてもらいたいのだが、4Kが当たり前になり8Kカメラも使われだせば、先はまだまだあるのだろう?
物欲好きには嬉しいが、財布的には厳しい!^^;)

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# by studio-fe | 2016-01-26 19:56 | 自作&機材

SONY PXW-X70 4K録画中の外部出力

4Kで収録して編集時にデジタルズームとして活用するために、PXW-X70を4Kカムコーダーにアップグレードした。
電動雲台と組み合わせると、オペレートカムのように扱え、フレミングの幅が増える。

だが困ったことがある。このカメラ4K記録中は外部出力しない。HDMIや3G-SDIはもとより、コンポジットすら、録画スタートするとブラックアウトになる。

録画しなければHDMIより4K・4:2:2の出力が可能だが、録画スタートすると全外部出力が停止する。
WiFi機能で遠隔モニターしながらの、ズーム・トリガーなどを操作できるが、延滞で動きがカクカクするし、強制でフルオートモードになりマニュアルモードでは撮れない。
せめてSDででも出力してくれれば有難かったのだが、このままではリモートカムとしては使えない。
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SONY PXW-X70 4K録画中の外部出力_c0212458_23161176.jpgそこで、PXW-X70に外部出力出来るように改造した。
と言っても本体に手を加えたわけではなく、PXW-X70の液晶画面を別のカメラで撮影して、それを外部出力で延長してモニターする方法。

原始的でアナログ的だが、アングルのモニターだけなら問題なく使うことが出来る。
画質面での遠隔操作は出来ないが、フォーカスはオート設定で、アイリスやWBなどは一度決めれば固定状態だった以前との変更は無い。
ズームと電動雲台でのアングル確認と、トリガー状態のモニターに使用できれば良い。

セッティング手間が増えたので、現場で素早くセッティング出来るようにと、PXW-X70の液晶画面と外部出力用カムを定位置で接続できるアダプターを自作した。
SDIで伝送できるようにHDMI→SDIコンバートを張り付けてあり、電源は外部出力カムの電源と共有している。
ゼブラなど液晶に映し出される多種の情報もモニターでき、変更や調整は出来ないが安心感はある。
SONY PXW-X70 4K録画中の外部出力_c0212458_23185022.jpg

液晶画面撮影用カメラは安価なJVCのビデオカメラ。それをフレキシブルアームを使い、三脚台座に固定。SDIコンバーターは中華製を使用している。現在、数個を長時間駆動させているが、今の所トラブルは無い。
接続アダプターは発泡塩ビ板を使った自作品で、両カムを採寸したオーダー品。

4Kは無理でもSDやHDの外部出力など回路上わけないとは思うのだが、現状はこの様な面倒な方法を取らねばならない。
外部出力が欲しければ上位機種を買え!と言うことのなのだろう。

追記:バージョンアップにより現在4K録画中の外部出力が可能

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※お願い
上記書き込みは改造方法を明記したもので推奨したものではありません。 改造を行う事によって機器の不具合や破損や事故、また保障が受けられなくなる恐れがあります、行われる場合はご自身の責任判断で行いください。
# by studio-fe | 2016-01-18 23:26 | 自作&機材