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写録造

ワイヤレスリモート電動雲台&無線HDMIで完全無線化

現在、カムの1台をワイヤードで遠隔オペレートしている。

本来ならば、雲台コントロールケーブルとズーム操作などのLANCケーブル、それとモニター用の同軸ケーブルをリアルオペレート操作で陣取っている客席後方と、客席中寄側面に設置しているリモートカムまでを、ケーブルで接続しなければならないのだが、少しでも省力すべく、1本のマルチケーブルを自作して運用している。

それでも、仕込みとバラしのケーブル設営やその養生。20mと30mのケーブルを準備しているのだが、そこそこ重量もあるし容積もある。
そこで今回、その負担を減らすべく、完全ケーブルレスを構築してみた。

まずワイヤレス雲台だが、いろいろ物色した結果「Andoer YT-3000」を選択。

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Andoerは中国企業の撮影関連ブランドで、以前から小物類は購入しており、価格は安いが思ったほど悪くない。
今回今までより高額な商品なのでやや不安であったが、過去に購入した商品の自己評価を元に購入した。

商品の梱包状態もしっかりしており、物自体も頑丈で各接合部分の制度も良い。動きも問題なく、仕様重量以上のカムを載せても動いてくれた。

今のところ見通し距離で30mは全く問題なく無線で動いているので、仕様上限の50mは動きそう?
やや問題点はアルミ躯体なのだが重量は5キロほどなのでカムを載せればそこそこの重量になってしまう。
少々乱暴な扱いでも耐えられそうな躯体なので、この重量は致し方ないかも。

それに比べリモコン(送信機)は、とても貧弱である。これはおもちゃと思えるレベルで、2個付属しているのだが、どちらもである。

白色躯体の方は、超安物ドローンの送信機のような物に、ポップアンテナ!昭和のおもちゃトランシーバでもなかろうに、すぐにポキッと折れそうで怖い。

もう一方は、黒色躯体でプレステのコントローラーもどき。最初なぜにスティクが2個も?と思ったが、180°動くスティクではなく、右が左右に動き、左が上下に動くのみで、それぞれパンとティルトになっている。
両手で使うような仕様のため、これを分解して基盤のみを利用して、片手で使えるようなコントローラーを自作した。

雲台はワイヤレスになったので、次はズームコントロールとモニターの無線化すべく購入したのがワイヤレスHDMI。
これも中華製は安価にあるのだが、無線で問題が出るのがペアリングと到達距離。
タイトな仕込み時間でペアリングが取れないと汗汗になってしまうので、ここは安心の国産メーカーを選択。
到達距離は公表距離の半分と考えて、このサンワダイレクト400-VGA014を選択した。ワイヤレスリモート電動雲台&無線HDMIで完全無線化_c0212458_13234003.jpg

運用距離は今のところ30mだが全く問題なく1920×1080/30pが伝送できている。
アンテナが取り外せるので運用時も邪魔にならないし、電源もモバイルバッテリーが使えるのでACがなくとも運用できる。
それに一番の懸念だったペアリングも今のところ一発で繋がっている。

だが、欠点もある、モニター画像が遅れて表示される.。
遅れるといっても1秒も遅れないのだが、見てわかるぐらいなので、スイッチングでの収録は使いづらいだろう。
当方はパラ収録用のモニターなのでこれぐらいの遅延であれば全く問題ない。
躯体がやや大きく、これの半分ぐらいであればベストだっただろう。

このワイヤレスHDMIの機能の一つであるIR機能を使い、赤外線リモコンコマンダーの操作を伝送している。
赤外線ズームリモコンのIR信号を無線化して送信機から受信機に送りそこでまたIR信号に戻しカムに赤外線伝送する仕組み。

だが、元はTVチャンネル操作などのコマンドを送る仕様のため、あまり長い操作は送れない。約5秒ぐらいか?
テレからワイドのスローズームでは途中で止まってしまうことに。また押し直せば動いてくれるのだが・・・。

そして、これはあるコンサート会場で起こった現象なのだが、撮影禁止イベントで、一場面だけ撮影が許可された部分があり、
観客が一斉にスマホで写真動画を撮り始めた途端、モニターがカクカクしてフリーズしてしまった。
多分WiFiの干渉で動作に不具合が出たのだろう。
撮影タイムが終われば元に戻った。これの使用周波数は5GHzなので、常時WiFi電波が多い環境では使えないかも?
ちなみに雲台の方は2GHzで、正常動作していた。

ワイヤレスリモート電動雲台&無線HDMIで完全無線化_c0212458_13233975.jpg

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使っていると雲台の動きが最低速度でもまだ早い。
望遠でのパンで、一瞬だけ操作するのだが1人分の顔が行き過ぎてしまう。ジャストな位置にフレミングしにくいのだ。

そこで改良すべく、躯体を分解してみれば、速度コントローラのボリュームが2連になっていて、一方が使われれいない状態だった。
その一方の抵抗を直列して抵抗値を増やすことにした。これで従来よりパンスピードが遅くなり、画角を決めやすくなったが、また、保証期間中に躯体をバラしてしまった^^;)

数年前の中華製の中身は目を覆いたくなるよな仕上げだったが、昨今はんだ付けしかり、丁重な作りの物が増えてきているように思うが、そこは中華製!期待するようなパフォーマンスであるかどうか?及び耐久性など、続けてレポートしていく予定。








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by studio-fe | 2019-03-17 13:53 | 自作&機材